迷子の瑠璃ウサギ

・◆・◇・ 人生に 迷い迷って幾星霜 ・◇・◆・

books

冠・婚・葬・祭

中島京子氏の入門として選んだ短編集。 『冠』『婚』に当たる話で、ぐっと引き込まれた。 4編の間にうっすら繋がりがあるのもいい。

鉄道が変えた社寺参詣

鉄道輸送から社寺参詣を語るという切り口に惹かれた。 恵方詣、改暦に関して、更に興味が湧いてきた。 イベントプロデューサー阪神電車の手腕に押される、 伝統行事の不安定さを垣間見た。

なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか

・日本の神々 ①神話に根差した神 ②外来の神や突然出現した神 ③天皇や軍人など ・年分度者 朝廷によって定められた、各宗派において1年間に出家得度できる人数。 ・園城寺(寺門)⇔ 延暦寺(山門) 天台宗同士で対立。 ・八幡神 異国の神でありながら応神天…

ぼくらの近代建築デラックス!

作家の万城目学氏と門井慶喜氏が、なぜか近代建築について対談。 門井さんの建築家に関する深い話に感じ入ったり、 万城目さんの京都への特別な思いに笑ったり、 期待以上に楽しめた。 掲載写真では物足りなく、 実際見に行ってみたくなるあたりが更に良い。

大江戸食べコロジー

野菜の煮汁や米の磨ぎ汁、灰汁などを洗剤として使う。 灰は肥料、灰汁抜き、薬、洗髪などに利用。灰買いがいた。 水屋は飲料水を売り歩く行商人で、 冷や水売りは、砂糖入りの水に白玉を浮かべたものを夏季限定で売る。 稲わらで作られた草履はボロボロにな…

木造車両と単車

ポール、Zパンタ、Yゲル、 段落ちダブルルーフ、 正面5枚窓、飾り窓付き客室窓、 扉なし運転台、 配給車、救援車。 写真を見ているだけで満足した。

T・E・ロレンス

昔『アラビアのロレンス』のビデオを見た時、 よく理解できずにモヤモヤしていた。 漫画だとややこしい歴史背景にも多少とっつきやすいが、 重いテーマであることに変わりはない。 苦悩するロレンスが魅力的であった。

ヘッテルとフエーテル

金融本としては浅い内容だが、 新聞の経済欄が苦手な人(←自分のこと)、 社会に出たばかりの人、 詐欺のターゲットにされやすい高齢者には一読の価値があるだろう。

夕凪の街 桜の国

穏やかな画風なので、 『はだしのゲン』は絵がちょっと・・・ という人にお勧め。 生存者の罪悪感や被爆二世、原爆スラム。 そういえば今まで、 間接被害について考えたことはなかったな。

テレプシコーラ第2部(全5巻)

「え、これで終わり?第3部は無し!?」 と、非常に残念な気持ちでいっぱい。 伏線が未回収なので、お勧め出来ない作品になってしまった。

美しく生きる言葉

美しくなりたい― ということは、自分の心のためにこそあるものです。 「美しさ」に自信がなくても、相手にさわやかな印象を与えることは 誰にでも出来るのだと自信を持ちましょう。 身だしなみの本当の意味は、他の人があなたを見るときに、 明るくなごやか…

森が都市を変える

新梅田シティの緑化壁設置の件で知った造園家、 吉村元男氏の本を読んでみたら、 万博記念公園や大阪府民の森にも携わった方だった。 植生樹種及び配置に関する考察が特に興味深かった。 何気なく歩いている公園にも、 いろいろな意味合いが込められているに…

翔べイカロスの翼

ピエロのクリちゃんがキグレサーカスで過ごした、5年間の話。 生き急いだ感は否めないが、その生き方を羨ましく思う。

官僚がバカになったから日本は「没落」したのか

果たして税率を上げれば、税収は増えるんでしょうか?(高橋洋一) 本当の財政再建とは、政府の負債残高を減らすことではなく、 名目GDPに対する借金残高の割合を減らすこと。(三橋貴明) 組織のトップに立つ人間に一番強く要求されることは、 高い専門…

私とは何か―「個人」から「分人」へ

むかし私が読んだ平野啓一郎氏の小説は、 2つともあまり面白くなかった。 だが、この本は良かった。 自分のことを少しは好きになれるかもしれない。

生きるなんて

心の底から喜びを感じ、とことん楽しめる生き方とは、 自身で見つけた目的や目標に向かってじりじりと迫ってゆくことです。 生身である人間の脳の力は、フルスロットルでせいぜい一日に二時間が限度です。 自分にどんな才能が眠っているかを捜し当てる前に、…

茶碗と茶室-茶の湯に未来はあるか-

用語の説明が頁下部にあるので、 茶道に通じていない者でも読みやすい。 カラー写真が多いのもありがたい。 待庵と燕庵の対比、 樂吉左衞門氏と川瀬敏郎氏の対談が、 特に興味深かった。

言葉が足りないとサルになる

「思い」を「言葉」に昇華させるのではなく、 「言葉」が人間の心や認識を「形成させる」。 豊穣な言葉を使うことで、 豊かな内面と世界を作り上げる契機が与えられる。 言葉なきところに自己決定は存在しない。 言葉を用意していない人は「決定」ができない…

「自分のために生きていける」ということ

自分の欲望を知る者、欲望を持つ者を「人間」といいます。 今まで、あなたから健康な自尊心や自己評価を奪いとっていたものについて怒れ。 それによって傷ついていた自分をいたわれ。 自分の中の何かを排除し、否定している人は、その部分を誰かの中に見たと…

「脳の疲れ」がとれる生活術

セロトニンに関しては以前読んだはずなので、 今回はオキシトシンというものについて少し勉強してみようかと。 例えば、オキシトシン分泌を促しセロトニン神経も活性化させる方法として、 以下の4つが挙げられている。 ・家族団らん。 ・夫婦、恋人とのふれ…

闇を歩く

文章も内容も面白い。 私もナイトハイクに連れて行って欲しいと思った。

完全体幹強化術

道具を使わないストレッチ・トレーニング方法が 写真付きで載っている。 <男の体幹トレーニング>とあるが、 男女問わず参考になると思う。

されど“服”で人生は変わる

文章に品がないし、内容にもうんざり。 書名から、もっと違うものを期待していたのだが、 男性にモテたいOL向けの本という感じがした。

三島由紀夫レター教室

今まで何となくとっつきにくくて読んだことのなかった 三島由紀夫の作品に漸くトライ。 これは読みやすい。 ただ、レター教室とは言い難い(笑)。

神も仏もありませぬ

佐野洋子氏の本は読んだことがないと思っていたのだが、 子供の頃読んだ『わたしが妹だったとき』の著者であると知った。 「意味なく生きても人は幸せなのだ」。 そう言えるこの人が、心底羨ましい。

回り灯籠

吉村昭氏のエッセイ集。 歴史小説も読んでみたくなった。

岡本かの子の短編小説。 あの岡本太郎の母親だから、さぞかし強烈な文章を書くのだろうと思っていたら、 とても美しい情景描写がなされていて驚いた。

ソング・マスター

最初、銀河つながりで『銀英伝』が思い浮かんだ。 読後、歌つながりで『マクロス』(←よく知らないのだが)を思い出した。 なかなかこの作品の世界に入っていけず、途中で放棄しそうになっていたところ、 半分を過ぎた辺りから急に面白くなってきた。 長編な…

とても透明でやさしいしあわせ

読みきり作品が4篇収録されているのだが、 他人の為に自分が犠牲になろうとする話が秀逸だと思った。

絶望名人カフカの人生論

カフカの作品は学生時代に『変身』を読んだきりで、 その後は特に興味を持つこともなかった。 だが、この本によって彼の性格の一端を知った今、 他の作品も読んでみたくなった。