迷子の瑠璃ウサギ

・◆・◇・ 人生に 迷い迷って幾星霜 ・◇・◆・

#読書

イノセント

美しい女性に惹かれる、やり手経営者とカソリックの神父。 三人の出逢いが紡ぎだす、大人の愛のかたち。(by集英社) 主人公よりも神父の存在が気になった。 そこまで全くの他人に尽くすことが出来るのは、 信仰心からだけではないよな・・・。

女オンチ。 女なのに女の掟がわからない

「草食男子」「肉食女子」という言葉を生み出したコラムニスト・深澤真紀氏の本。 読後、一瞬だけ元気になった。 古市憲寿氏との対談は、もう少し短くても良かった。 しかし著者はそこそこ頭が良く、それなりに仕事が出来、 よき伴侶や理解ある友人がいる。 …

ねぼけ人生

『落第』『戦争』『貧乏』『多忙』の四章からなる、 水木しげるの自伝。 戦争関連の話は以前、別の本で読んだことがあった為、 今回は『貧乏』の話が印象に残った。 食うや食わずの生活を語っていても、そこに悲愴感はない。 極貧の中で懸命に生きるその姿に…

介護の言葉かけタブー集

介護分野で働いている人向け。 『タブー集』と言うだけあって禁句を見出しに持ってきているのだが、 <例えば、こんな対応はどうでしょう>欄を強調する方が良いと思う。 副題にもなっている『こんなときにはどう言葉をかけたらいい?』 をより印象付けるよ…

人間になるための時間

曽野綾子氏の本をどれか一冊読んでみようと思い、署名だけで選んだところ、 曽野氏の数あるエッセイ及び小説からの名言集だった。 つまり、厳選された文章のみを集めた本であり、 一息に読むと非常に勿体無い上、消化不良を起こしてしまうので要注意だ。

それでも日本人は原発を選んだ

―東海村と原子力ムラの半世紀― 「日本の原子力界の隠蔽体質は、スタート時点から始まっていた」という話。 日本初の原子炉(JJR-1)及び 日本初の商業用黒鉛炉(東海原発)導入までの経緯がメインであるが、 水戸射爆場や高速増殖実験炉(常陽)に関する箇…

植物はすごい

「すごいすごい」とうるさい本だが、 サクラ葉は枯れて落葉しても虫の嫌がる香りを放って木を守っているのだ、 と言われると、確かに凄いと思った。 『やさしくない太陽に抗して、生きる』 『逆境に生きるしくみ』 など、素人にも非常に分かりやすく解説して…

増補 八月十五日の神話:終戦記念日のメディア学

08.14 ポツダム宣言の受諾 08.15 終戦詔書のラジオ放送 08.16 大本営による停戦命令 09.02 降伏文書に調印 04.28 サンフランシスコ平和条約の発効 「なぜ8月15日が終戦の日なのか」 という疑問を今まで持ったことなどなかったが、 そう言われてみれば違和…

戦前大阪の鉄道とデパート

記述が丁寧で、実に詳しい。 如何せん時間が足りぬ為、注釈までは読むこと叶わず。 宝塚少女歌劇石鹸、下足預かり、店歌体操、プロペラ電車等など 非常に面白かった。

痴呆を生きるということ

前半で泣かされた。 後半は読むのがつらかった。 相手に寄り添うことが大事なのは解る。 ただ、その相手が自分の親だと、 過去のしがらみ等が邪魔をするのだ。

植物のあっぱれな生き方

「植物たちの生き方に思いをめぐらせてほしい」 と願う筆者が、分かりやすく語りかけてくれる。 学生時代にこのような本と出合っていれば、 生物の授業も真剣に受けただろうと思うと、 非常に残念でならない。

話し方のマナーとコツ

今、改めて表紙を見ていたら、 『暮らしの絵本』と銘打ってある・・・。 道理でイラストが多いわけだ。 フォントは手書き風で、 新社会人の女性を対象にしているようだが、 ビジネス書に苦手意識のある人にもお勧め。

三四郎はそれから門を出た

読まなければ良かった・・・。 読んでみたい本が、更に増えてしまったではないか。 今の自分には、そんな時間も気力もないというのに! それにしても、しをん氏の弟は随分と腹の立つ物言いをするのだな。 姉のことを「ブタ」と呼ぶなど、私なら絶対に許さん。

渋沢栄一の経営教室 Sクラス

渋沢栄一の著書に挑戦する自信がなく、 タイムスリップ小説だと知った上で読んだのだが、 面白かったのは前半の幕末部分だけだった。 歴史や経済だけでなく恋愛まで絡めており、 起業物語というよりライトノベルの要素が強い。 その分、中高生にはとっつきや…

なぜアメリカは、対日戦争を仕掛けたのか

そう断言する根拠が分からない、 引用元が分からないため鵜呑みには出来ない、 という箇所があるものの、 アメリカの狡猾さには驚きを禁じ得ない。

図解 マナー以前の社会人常識

食事、お見舞い、訪問、言葉遣い、お金、 あらゆる場面で役立つ内容が、コンパクトにまとめられている。 これら全てがマナー以前の問題なのだとすれば、 私は己を大いに恥じなければならない。

統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる

母集団と標本(サンプル)、統計とバイアス、モニタリングとシミュレーション等、 前半は文系の素人でもまだそこそこ楽しめた。 しかし、後半のテーマとなっている東電問題と復興政策に関しては、 統計とも確率ともほとんど関係がないように思う。 元官僚の…

日本の大和言葉を美しく話す―こころが通じる和の表現

漢語と比べることにより、 大和言葉の奥ゆかしさや柔らかさが、 より一層感じられた。 位置付けとしては入門編かと思いきや、 親でも聞いた事がないという言葉も。 日常生活に和の表現を、 できるだけ取り入れてゆきたい。

お寺の収支報告書

やはりそうでしたか・・・と思う箇所有り、 ああそういう組織なのですねと思う箇所有り、 大変面白い内容だった。 お寺にそれほど興味がない人でも、 読み物として楽しめるのではないだろうか。

殺人出産

『殺人出産』『トリプル』『清潔な結婚』『余命』の4編を収録。 設定はなかなか面白い。 ただ、踏み込み方が少々物足りない。 まだ若い作家なので、 これからどんな作品を生み出してゆくのかが楽しみではある。

京都狛犬巡り

現代の画一的狛犬に対して「こまやん」という愛称をつけたこの本の著者。 実にいい!!私を弟子にしてほしい。 メインはもちろん京都府内だが、他府県の狛犬の話も出てくる。 もはや、趣味の範疇を超えているのではないだろうか。 戦前、内務省が全国の官幣…

棄景 廃墟への旅

初めにモノクロ写真、後ろに各写真の説明が載っている。 写真集に文章は不要だ!という人も、 安心して御覧になれるのではないだろうか。 サイズが小さめなので、 画像そのものより、その作品が醸し出す雰囲気を味わった。 但し、自分が古い列車好きだからだ…

科学の扉をノックする

作家である小川洋子さんが何ゆえ科学に関する本を? という疑問に対する答えは、あとがきにあった。 子供の頃から、新聞で一番好きなのは科学の記事だったとのこと。 道理で内容が濃いわけだ。 しかし、文章がやわらかいので読みやすい。 学生時代にこのよう…

ジヴェルニーの食卓

西洋絵画に興味がある人向けの小説。 全部で四編。 ドガの『踊り子』に関する話は知っていたが、 こうして物語として読んでみると、心にズッシリくる。

アップルソング

ある女性報道写真家の一生を、 史実を織り交ぜながら追った小説。 語り手とのつながりがなかなか明かされないので、 重い内容ながらも、頁をめくる手が止まることはなかった。 「人間の本質は悪。人は人である限り悪と共に生きる。」 という言葉に考えさせら…

野宿入門

著者が女性だというので読んでみた。 文章は拙いが、ちょっと変わった人で面白い。 これからは、自分も自信を持って外で寝ようと思った。

「闇学」入門

闇を求める気持ちが更に増した。

いわずにおれない

詩も何編か入っているが、 自分はもともと詩が苦手な方なので、 まど・みちお氏がインタビューに答える形式を取っている、 この本を読むことにした。 まど氏の人となりがよく分かる。 優しく謙虚。 抽象画も描いていらしたことを知った。

限界集落株式会社

ビジネスの難しさと、その先にある希望。 出来すぎだが、夢のある話で良いと思う。 東北の書店員さんによる解説も熱かった。

楢山節考

1編目の『月のアペニン山』がサスペンスっぽく進行していったので、 たまにはこういうのも良いなぁと思っていたら、 最終的には精神を患っている者に少々辛い話となった。 表題作『楢山節考』は2編目に収録されており、 途中おぞましさにおののいたが、読…