迷子の瑠璃ウサギ

・◆・◇・ 人生に 迷い迷って幾星霜 ・◇・◆・

books

親友のつくり方、教えましょう。

『読書がたのしくなる世界の文学』シリーズの一つなのだが、 少しも楽しくならなかった・・・。 「二人のロビンソン・クルソー」アルカージー・アウェルチェンコ:これは面白かった。 「親友」オスカー・ワイルド:え、それで終わるの? 「愛の歌」レオン・…

「10年後失業」に備えるためにいま読んでおきたい話

終身雇用というのは戦後の特殊な条件化でのみ成立した異端児である。 環境は人を変える。 その環境を変えるのもまた人であり、その人自身の心の持ちようである。 自分の働く分野の関係する専門書はもちろん、新聞や経済誌、ビジネス書も一定程度は読みこなす…

もう二度と見ることができない幻の名作レトロ建築

第1章:オフィスビル 第2章:邸宅・集合住宅・商店 第3章:学校・病院・宗教施設 第4章:劇場・ホテル・デパート 第5章:公共施設・官公庁舎 様々な種類の名建築の写真を、これ一冊で見ることが出来る。 立派な外観や豪奢な内観ばかりでなく、 扉、窓、…

堕落論

<堕落論> 堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。 <続堕落論> 堕落自体は悪いことにきまっているが、モトデをかけずにホンモノをつかみだすことはできない。 <日本文化私観> 京都の寺や奈良の仏像が全滅しても困ら…

この世にたやすい仕事はない

「こういう変わった仕事、ちょっとやってみたいかも・・・」 と思える面白さはあった。 ただ残念なことに、文章が好きになれなかった。

京都の意匠

― 伝統のインテリア・デザイン ― 玄関 障子・窓 引手・釘隠し・欄間 夏座敷 台所 坪庭 祇園会 カラー写真豊富。 中でも『夏座敷』の章に載っている建具が、 目にも涼しく感じられた。 そして、油団(ゆとん)という敷物があることを知った。

イノセント

美しい女性に惹かれる、やり手経営者とカソリックの神父。 三人の出逢いが紡ぎだす、大人の愛のかたち。(by集英社) 主人公よりも神父の存在が気になった。 そこまで全くの他人に尽くすことが出来るのは、 信仰心からだけではないよな・・・。

竹垣のデザイン

頁を繰っても繰っても竹垣のカラー写真が現れるという、 竹垣好きにはたまらない写真集。 袖垣や枝折戸、揚簀戸まで紹介されている上、 英訳が付いている。

女オンチ。 女なのに女の掟がわからない

「草食男子」「肉食女子」という言葉を生み出したコラムニスト・深澤真紀氏の本。 読後、一瞬だけ元気になった。 古市憲寿氏との対談は、もう少し短くても良かった。 しかし著者はそこそこ頭が良く、それなりに仕事が出来、 よき伴侶や理解ある友人がいる。 …

英語化は愚民化

言語は単なるツールではない。 言語が我々のものの見方や感受性を形作っている。 日本の良さや強みも、日本語の充実によるところが少なくない。

方舟

以前読んだ、しりあがり寿氏の本は、この上なく下品だったが、 この漫画は全く違う。 絶望を描いているが、読後感は悪くなかった。 あとがきで止めを刺された。 <「滅び」は未来を思い描くことのできぬ者の上にやってくる。>

鳩居堂の日本のしきたり豆知識

右頁に写真、左頁に豆知識が載っている。 写真を眺めるだけでも、気持ちが落ち着く。 ただ、「大文字焼き」という言葉には引っかかった。 (私の周りでは「送り火」あるいは単に「大文字」と言う為)

ねぼけ人生

『落第』『戦争』『貧乏』『多忙』の四章からなる、 水木しげるの自伝。 戦争関連の話は以前、別の本で読んだことがあった為、 今回は『貧乏』の話が印象に残った。 食うや食わずの生活を語っていても、そこに悲愴感はない。 極貧の中で懸命に生きるその姿に…

戦後新聞広告図鑑

三虫(十二指腸虫・ぎよう虫・回虫)を同時に取る虫くだしや、 お菓子を食べて小鳥を当てよう(特賞オウム、一等カナリア)等で盛り上がり、 そんな昔から電動歯ブラシがあったのかと驚きはしたが、 図鑑というからには、もう少し説明が欲しいところだ。

女のいない男たち

村上春樹の絵本は読んだことがあったので、 今度は小説に挑戦してみた。 非常に読みやすかったが、 どれも「一人の女を深く愛し、それから彼女がどこかに去って」しまう話だった為、 どうせなら違う短編集にすれば良かった。

カノン

海馬を交換するという設定に驚きつつも、 どんどん読み進めていくことができた。 しかし、台詞が妙に詩的であったり設定が甘い。 脳や心に関してもっと深く切り込んで欲しかった。

和箪笥百選

家具の博物館所蔵品図録。 100点のうち23点のみカラー写真。 巻末に箪笥各部の名称、木工道具、箪笥金具の名称、金具製作道具の他、 金具製作や漆塗りの工程も紹介されている。(英訳あり)

日本の大問題「10年後」を考える

特に考えさせられた事柄は以下のとおり。 佐藤優 ・論理的思考を身につけるための数学 ・裁判員制度は徴兵制の一里塚 上昌広 ・医療提供者の数は西高東低 ・日本の近代が医師の偏在を生んだ 堤未果 ・「自由の国アメリカ」が目に見えないファシズムへ向かう …

俺のうつ嫁が、めんどかわいい。

比較的早い段階で精神科で診て貰い、 理解のある旦那さんがいる。 口げんかの類は無し。 へーーー。 なんと恵まれた人なんだ・・・! ゆうきゆう氏監修だが、ギャグ漫画ではない。 かといって、読み物としての面白さもない。 うつ病の方にはお勧めしない。

介護の言葉かけタブー集

介護分野で働いている人向け。 『タブー集』と言うだけあって禁句を見出しに持ってきているのだが、 <例えば、こんな対応はどうでしょう>欄を強調する方が良いと思う。 副題にもなっている『こんなときにはどう言葉をかけたらいい?』 をより印象付けるよ…

人間になるための時間

曽野綾子氏の本をどれか一冊読んでみようと思い、署名だけで選んだところ、 曽野氏の数あるエッセイ及び小説からの名言集だった。 つまり、厳選された文章のみを集めた本であり、 一息に読むと非常に勿体無い上、消化不良を起こしてしまうので要注意だ。

それでも日本人は原発を選んだ

―東海村と原子力ムラの半世紀― 「日本の原子力界の隠蔽体質は、スタート時点から始まっていた」という話。 日本初の原子炉(JJR-1)及び 日本初の商業用黒鉛炉(東海原発)導入までの経緯がメインであるが、 水戸射爆場や高速増殖実験炉(常陽)に関する箇…

植物はすごい

「すごいすごい」とうるさい本だが、 サクラ葉は枯れて落葉しても虫の嫌がる香りを放って木を守っているのだ、 と言われると、確かに凄いと思った。 『やさしくない太陽に抗して、生きる』 『逆境に生きるしくみ』 など、素人にも非常に分かりやすく解説して…

戦争と新聞

日本の新聞は明治政府の庇護の下に成長していった。 政府批判色を強めていくと、政府は徹底して新聞を弾圧。 主張を守るか身を守るかの選択を迫られると、簡単に主張を翻す。 新聞に期待されているのは、潜在的な課題の中から 「いま、なにを考えるべきか」…

ストーリーで面白いほど頭に入る木造

建築に携わって日の浅い人、木造住宅を建てようとしている人向き。 本のサイズが大きい為、持ち歩きには不向き。

増補 八月十五日の神話:終戦記念日のメディア学

08.14 ポツダム宣言の受諾 08.15 終戦詔書のラジオ放送 08.16 大本営による停戦命令 09.02 降伏文書に調印 04.28 サンフランシスコ平和条約の発効 「なぜ8月15日が終戦の日なのか」 という疑問を今まで持ったことなどなかったが、 そう言われてみれば違和…

戦前大阪の鉄道とデパート

記述が丁寧で、実に詳しい。 如何せん時間が足りぬ為、注釈までは読むこと叶わず。 宝塚少女歌劇石鹸、下足預かり、店歌体操、プロペラ電車等など 非常に面白かった。

野仏の見方

写真は全てカラー。 説明文は読みやすい。 石仏をゆっくりじっくり眺めたくなった。

なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか

『なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか』 についての考察本では全くなく、 植物学者が仏教雑誌に書いたコラムを一冊に纏めたものである。 副題は『仏教と植物の切っても切れない66の関係』とあり、 いろいろな植物を広く浅く読みやすく紹介してはいるが、…

不幸な認知症幸せな認知症

認知症は治らない脳の病気です。 防ぎようがなく、対策を立てるのも難しいので、 受け入れる気持ちを持つほうがいいのです。 対応の鉄則は「指摘しない、議論しない、怒らない」。 認知症の人の心の葛藤や、症状の背景にあるものにこそ、 目を向けるべきです…