#小説
海馬を交換するという設定に驚きつつも、 どんどん読み進めていくことができた。 しかし、台詞が妙に詩的であったり設定が甘い。 脳や心に関してもっと深く切り込んで欲しかった。
九州大学附属病院であった事件を元に書かれた小説。 良心や罪の呵責を感じないことを不思議がる研修医の存在が、 非常に興味深い。 何らの救いもなく、突如物語が終わってしまったのは残念だった。
『山桜』退屈だと思っていたら、ある事実が最後で明かされる。 『マルスの歌』自殺を演じていて死亡、というのが衝撃的だった。 『焼跡のイエス』期待したような面白さはなかったが、戦後の雰囲気は味わえた。 『かよい小町』混沌とした中に、清らかな光が差…
岡本かの子の短編小説。 あの岡本太郎の母親だから、さぞかし強烈な文章を書くのだろうと思っていたら、 とても美しい情景描写がなされていて驚いた。
日本の政界を舞台にしたパロディー小説。 「なんじゃそりゃ?」な設定だが、楽しめた。 この本の参考文献として挙げられている、 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』も読んでみたいと思った。
表題作の他4編が収録されている。 『岩尾根にて』と『羽蟻のいる丘』が気に入った。 所々に読み方の分からぬ漢字があった。
昔、この小説の一部分がテストに出題され、 よく意味の分からぬまま長年ずっと放っておいたのだが、 今回ようやく読破する機会に恵まれた。
約二十年ぶりに再読し、 こんなにも強い反戦メッセージが込められていたことに、 改めて気付かされた。