迷子の瑠璃ウサギ

・◆・◇・ 人生に 迷い迷って幾星霜 ・◇・◆・

#小説

カノン

海馬を交換するという設定に驚きつつも、 どんどん読み進めていくことができた。 しかし、台詞が妙に詩的であったり設定が甘い。 脳や心に関してもっと深く切り込んで欲しかった。

海と毒薬

九州大学附属病院であった事件を元に書かれた小説。 良心や罪の呵責を感じないことを不思議がる研修医の存在が、 非常に興味深い。 何らの救いもなく、突如物語が終わってしまったのは残念だった。

焼跡のイエス・善財

『山桜』退屈だと思っていたら、ある事実が最後で明かされる。 『マルスの歌』自殺を演じていて死亡、というのが衝撃的だった。 『焼跡のイエス』期待したような面白さはなかったが、戦後の雰囲気は味わえた。 『かよい小町』混沌とした中に、清らかな光が差…

岡本かの子の短編小説。 あの岡本太郎の母親だから、さぞかし強烈な文章を書くのだろうと思っていたら、 とても美しい情景描写がなされていて驚いた。

史上最強の内閣

日本の政界を舞台にしたパロディー小説。 「なんじゃそりゃ?」な設定だが、楽しめた。 この本の参考文献として挙げられている、 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』も読んでみたいと思った。

夜と霧の隅で

表題作の他4編が収録されている。 『岩尾根にて』と『羽蟻のいる丘』が気に入った。 所々に読み方の分からぬ漢字があった。

最後の一句

昔、この小説の一部分がテストに出題され、 よく意味の分からぬまま長年ずっと放っておいたのだが、 今回ようやく読破する機会に恵まれた。

二十四の瞳

約二十年ぶりに再読し、 こんなにも強い反戦メッセージが込められていたことに、 改めて気付かされた。